一度の着用で丸洗いやクリーニングに出すという方も多いと思うのですが
衿と袖口しか汚れていないのにもったいないと思いませんか?
昔の方はどうしていたのでしょうか? クリーニングに普段着を出していたでしょうか?
普段に着物を着る生活をしていた時代には、着るたびに丸洗いやクリーニングに出すなど考えられなかったでしょう。もちろん木綿やウールなど家庭で洗える着物でも、着用するたびに洗っていたとは考え難いです。
ではどうしていたかというと、ベンジンで衿や袖口を拭いていました。
衿や袖口に付着する汚れはファンデーションや皮脂汚れが殆どです。
つまり油性の汚れということになります。
油性の汚れは油で落とす。私どもにとっては当たり前のことなのですが一般的な家庭にはベンジンなど常備していません。
しかもかなり前からベンジンを販売しているお店も少なくなってきました。
いろいろな洗濯洗剤が販売され、「油汚れに強い」とのキャッチフレーズでCMを流していますが、ベンジンより落ちるものはないと思います。